申請書類の作り方
今回,ある書類の準備がうまくいき,提出段階で自信を持てたので,今後の自分のために今回のフローや反省点を振り返る.記憶が新しいうちに書いているが,設定した目標の達成後で若干お酒に(も)酔っている.
特に,どのようなプロセスがあって,どの時期にどのような順番で取り組み,どのくらいの時間をかけてどのくらいの進捗を出し,最善を尽くしたのにどのようなことが達成できなかったかをできる限り具体的に振り返る.これにより,今回を偶然の成功にせず,コンスタントにパフォーマンスを出せるような方法をある程度自分の中で持っておく.
ブログに公開している以上,人によっては参考になる点もあればもちろん喜ばしいが,基本的にはライディングの専門的訓練を受けたわけではない自分の備忘録という位置付けであり,文章術や書類の中身自体には極力踏み込まない(ライティングの専門的訓練を受けた人がいること,そのような人とも書類では競うことになることも念頭にあると良いかも).また,書いている時点では結果は知らないため面接についても踏み込まない.面接にはまた別のプロセス・対策があるだろう(面接は,急なたった一つの質問でも,普段どういう風に考えてどんな生活を送っているのか伝わってしまうことがあってまた別の難しさがある.)
*追記:友人にはギリギリスケジュールすぎて参考にならないと言われた🙃 将来の自分へ:以下の例を,良い例として挙げている訳ではない.反面教師にしてほしい.フォーマット等,読みにくいので,次取り組み始めるときは,0.の表の左一列を確認して2,3週間以上前に終えていたいことをまず終わらせる.全体としては,1.の最初に挙げた6項目と,3.を確認する.
0. 書類完成までのプロセス
項目 | 完了したのが,締切まであとn日 | コメント等 |
---|---|---|
奨学金の存在を認識する(締切も) | 1年以上前 | 奨学金を見つけたら,その時点で募集要項発表日と締切を入れると良い. |
自分に出願資格があるかを確認する | 19日前 | 金額等より,まず第一にこれを確認. |
わからない場合,財団にメール等送る | - | 今回は該当せず. |
とりあえずプリントアウトして手元に置いておく | 26日前 | 白紙でも目にみえるだけで意識が少し変わる. |
実際に出願することを決める | 19日前 19時 |
迷ったら,通るかわからなくても基本出す.今回は,自分の中長期的な進路を決めた時期(18日前の20:30)だった. |
出願目的や,自分がどういう側面で強く,何を強く出すと受け手と合致しそうか考える | 19日前 | そこに出願して勝てるのか,勝てるかわからないが練習や自分の振り返りのために書くのか目的を明確に |
提出する書類と手続きの総量を把握する | 17日前 12時 |
この表の左列を参考にしたり. |
書類全体を貫くテーマ・軸(一言程度)を考える | 7日前 9:10 |
自分の研究関心のどういう側面を中心に書くか決める(この時期まだまだだ先が見えない状況だった). |
フィードバックしてもらえそうな知り合いに声をかける | 19日前 | 助け合いましょう! |
どのような出願状況の方が合格したのか調べる | 17日前 22時 |
自分の状況に近い方を見つけられると自分も財団との相性が良いかもと思える. |
過去の事例と読み手が欲することの分析 | 17日前 | 設立趣旨や奨学生像などを確認. |
財団のお金の出所等を確認する | 17日前 22時 |
たまに怪しい団体あるので.あとこれによって,財団の目標もわかるかも. |
必要に応じて過去の事例を頂けないか聞いてみる | 15日前 11時 |
メールを送るときに,~まで考えたけど,~をどう書くか迷ってて,のようなことを書けると相手にも真剣度が伝わるし,自分自身も仮に参考資料等をもらえた時に,解像度高く読めて考えが捗る(今回後者は本当にそうだった).1ヶ月くらい前にはコンタクトを取りたい... |
必要な推薦状をお願いする | 12日前 | 17日前に口頭で少し話していた.もっと早くお願いをするべき. |
書類を読む審査員の専門をわかる範囲で簡単に調べる | 11日前 10時 |
人文・社会科学系が多いのか,工学系が多いのかなど.これによって,文章の専門性を調整する.口頭発表の際に聴衆の理解度を確認するのに似ている. |
どのような順番で,いつ書き上げるか決める | 8日前 | 量と質ともに重いものから順に取り組むことに決める.全体のまとめとなる概要記述は後回しに.もっと早めに計画立てたい. |
応募する奨学金に関するブログを調べる | 2日前 | 今回はほとんどできず... ここまでは,提出の2,3週間以上前に終えていたい |
まだまだ汚いけど,それでも書類を見てもらう | 12日前 13時 |
17日前の24時を目指したが,実際にできたのはそのかなり後... |
文章構造を各段落ごとに決定 | 7日前 | 各設問に幾つの要素を入れられて,各段落で何を言いたいか決める.今回はこの構造にしたがって,ほとんど一発書きしたが,文章化されずに何を書くかのか示した文章構造だけでは他人は読みづらいので,フィードバックをもらうのが遅れるという欠点もある. |
大雑把に文章構成や書類全体を通して書きたいことの概要を考える | 2日前 23時 |
2日前の23時に,ついに自分で納得感があり他人にもそこそこ理解してもらえるストーリー完成,これにより執筆速度が一気に上がる(個人的には執筆時にこの一貫性が欲しいので,もっと早くこの境地に行きたかった...).今回ほとんど使っていないがChatGPT等を使ってフィードバックを得るのも良い. |
英語に翻訳・訳のチェック | 1日前 16:30 |
余裕があればネイティブチェックも. |
書き上げる | 1日前 20時 |
当然だが,良い内容を考えても文章にできなくては評価のしようがない. |
在学証明書や成績証明書の発行 | 1日前, 9時 |
違う国から取得しようとすると時間が一層かかったり,取得が困難になるので早めに.今回はお盆の影響で遅れた. |
プリントアウト後のミスを確認・再印刷 | 1日前, 20時 |
今回,直前にプリントアウトして5回印刷し直した.過去にインク不足,文字数不足・過多,おかしな改行等起きて焦った. |
印鑑を用意して捺印 | 1日前, 20時 |
場所を忘れず. |
提出書類の見直しを複数回 | 当日, 15時 |
一晩は空けて見直せると良いが,今回は,締切当日の提出前に1時間だけ.. |
提出書類のログを取る | 当日, 15時 |
基本的に提出書類は全て回収されるので,面接前などに見返すことなど考えて,スキャンや写真等あると良い. |
書類の提出を実際に行う | 当日, 16:06 |
封筒,のり,使えるボールペン,切手,プリンタのインク等必要になるので,直前で焦らないよう前もって身近にあるか前もって確認しておきたい. |
1. 文章構造の決定と実際に書き上げるステップ
上のプロセスは,
(1)奨学金の存在を把握して自分に応募資格があるか確認する,
(2)全体の総量を把握して計画を立てる+求める人物像や分量など応募する奨学金について具体的に調べる,
(3)事実や客観的な評価を軸に文章構成を考える,
(4)実際に書き上げる,
(5)書類を提出できる状態にする,
(6)実際に提出する,
という6ステップにざっくりまとめられる(あくまでも私個人の場合であり,3が不要な人や5と6が同じ人もいるだろう).ここでは,(4)のステップについてもう少し詳しく分析する.
(1)奨学金の存在を把握して自分に応募資格があるか確認する,
(2)全体の総量を把握して計画を立てる+求める人物像や分量など応募する奨学金について具体的に調べる,
(3)事実や客観的な評価を軸に文章構成を考える,
(4)実際に書き上げる,
(5)書類を提出できる状態にする,
(6)実際に提出する,
という6ステップにざっくりまとめられる(あくまでも私個人の場合であり,3が不要な人や5と6が同じ人もいるだろう).ここでは,(4)のステップについてもう少し詳しく分析する.
項目 (計29個) |
小項目 | 初稿が完成した順番と時期 | 時間min | 書いた字数words | コメント等 |
---|---|---|---|---|---|
住所等個人情報 | ㉕ 2日前 | 15 | - | 2週間ほど前にある程度書いていて完成させたのが直前... | |
経歴や発表歴 | ㉖ 2日前 | 30 | - | 同上.早めに... | |
出願予定の奨学金の情報 | ① 19日前 | 3 | - | 以前用意していた. | |
(X4) 論文内容テクニカル | (1) | ③ 10日前, 18:30 | 160 | 678 | |
(2) | ④ 9日前, 12:30 | 150 | 633 | ||
(3) | ② 12日前, 13時 | 60 | 342 | 締切2日前の21時にそれまでのFBを踏まえた第2稿提出.締切前日16:30に完全に完成. | |
(X5) 研究計画書 - 前半 | (1) | ⑤ 7日前, 9時 | 60 | 325 | 書きたいことの焦点がなかなか絞れずどういう方向性で書くか苦戦(締切一週間目の午前) |
(2) | ⑥ 7日前, 9:30 | 60 | 526 | 他分野への応用,他分野との関連性などまとまらず苦戦 | |
(3) | ⑦ 7日前, 18時 | 75 | 515 | ||
(X5) 研究計画書 - 後半 | (1) | ⑬ 5日前, 19時 | 65 | 1578 | |
(2) | ⑭ 5日前, 20時 | 45 | 751 | ||
(3) | ⑮ 5日前, 20時 | 45 | 377 | 締切前日16:30に完全に完成 | |
(5) 研究内容概要 | (1) | ㉒ 3日前 | 20 | 344 | 一番読まれるであろうし,全体の書類の縮図だから気を払ったが,85%くらいの出来で提出...無念. |
(2) | ㉓ 3日前 | 15 | 331 | この小区分に限らないが,文章の完成に苦戦.不明瞭な記述や少し飛躍も.. | |
(3) | ㉔ 2日前, 12:30 | 70 | 754 | 締切2日前の19時から23時にかけて急に全体を内容をまとめたスライドを作り始めてしまう(結果的には整理できてよかった). | |
(6-1) 研究背景 | (1) | ㉑ 3日前, 17時 | 40 | 282 | 研究の着想の背景は,実際の経緯というより自分が当該研究をする資格があることを書く場だと気づく(締切3日前午後5時) |
(2) | ⑨ 5日前 | 30 | 292 | ||
(3) | ⑩ 5日前 | 15 | 188 | 2日前の20時に完全に完成 | |
(6-2) 社会的重要性 | (1) | ⑲ 3日前, 13:30 | 90 | 539 | |
(2) | ⑳ 3日前 | 90 | 846 | ||
(7) 将来計画 | (1) | ⑧ 6日前 | 80 | 655 | |
(2) | ㉙ 1日前 | 40 | 271 | 取り組み始めは締切1週間強前だが,最後まで時間がかかった.簡単に見えたが.思いの外最後まで残ってしまった. | |
(8-1) 財団を知ったきっかけ | (1) | ⑪ 5日前 | - | 308 | |
(2) | ⑫ 5日前 | - | 173 | 以前書いたものを微調整した | |
(8-2) 応募理由 | (1) | ㉗ 1日前, 14:30 | 20 | 555 | 以前書いたことがあった. |
(2) | ⑯ 4日前, 13時 | 30 | 537 | パッションに任せて一気に書いた. | |
(9-1) 長所と短所 | (1) | ⑰4日前, 16時 | 15 | 421 | |
(2) | ⑱ 4日前 | 20 | 201 | 過去の事例などが大いに参考になった. | |
(9-2) その他アピールポイント | ㉘ 2日前, 19時 | 30 | 249 | FBが非常に参考になった. |
- 締切32日前,後輩に鬼電して,結果的に研究内容として申請書類に書くことにつながる.
- 締切15日前の段階では,研究トピックに関する4問の棲み分けが決まらず悩んでいる.
- 締切15日前にX4,X5, 6-1, 6-2をひとまずでも完成させようと試みるが,うまくいかず(割と本気で決意したものの,決意だけでは書き上げることができなかった...それが今回このような長文を書く遠因にも.)
- 締切13日前,奨学金を書く予定が,同期が研究に関して面白い話をしてくれて奨学金そっちのけにしてしまう.こういう嬉しい予定外もあるので早めに取り組みたい.
- 13日前午後に,奨学金に本腰を入れた生活が回り始めた.
- 締切11日前深夜,事前に準備した質問に対してアドバイスいただく.
- 締切10日前,後輩とディスカッションして研究の実現可能性に気を配って書き上げようと決める.
- 締切8日前,朝7~10時に一番重いものを文章化.その後10~17時に書く内容にも関連するディスカッション.書類の文章構成や内容に関する議論もできて進捗が出る
- 締切7日前,ある程度文章構造はできたものの,文章化できていないことに焦りを感じ始める.
- 締切6日前,19:30後輩から最初のFB.専門の議論における間違いの指摘と,ここは強みではないかという嬉しい指摘も.どういう表現が伝わりにくいのか確認.
- 締切5日目,後輩から二度目のFB.複数の重要な締切が迫ってきて焦る.
- 直前4日くらいは,毎日5.5時間睡眠くらいで,毎日7時間くらい連続で取り組んでいた(進路のメールや院試に3時間くらい?)
- 締切3日前11時,三度目のFB.
- 締切2日前に文字数制限が実は無かった設問に気が付く.
- 締切2日前17:00~18:00,科研費の申請書等を乱読し,先行研究の課題や背景を急いで書き始める...(最近の科研費の資料には社会への貢献について書く欄ができたと気づく).直前にすることではない...おかげで自分にしっくりくる表現を見つける.
- 締切2日前の23時,申請書に一貫する主張がほとんど固まった.
- 下書きファイルの文字数22621words.
- 何を書くかという構想に10日間くらい丸々かかって,書き上げるのに丸4日くらいかかっている.
<のちの自分の参考のために,今回参考になったフィードバックの特徴>
- 指摘に加えて,これだとどうだろうか,という改善案の提示
- それを採用するかどうかは完全に受け手に任せる.
- 読みやすさや主語と述語の対応が取れているかといったことよりも,文章構成や論の展開,メインの主張の整理等を指摘してもらう方が助かる
- 前者は自分で読み直したりすることで比較的直しやすい.でも,同じ用語を一貫して使用できているかどうかのチェックなどはもらえると意外と嬉しい.「この言葉って前に使っていたっけ」みたいな.
- ex.「時間軸が先の情報を前に出した方が良い」,「内容が前の箇所とほぼ被っていて新しい情報が少ない」,「引用の後には,それを昇華したプチ主張を.」,「この情報,もっと早く出して」,「具体例は?」,「この表現・構成良い」,「あなたならここもっと書けるでしょ」など.
- たとえうまく言語化できなくても,ここわかりにくい・違和感を感じるなどの指摘.
- ex.「ここからわからなくなった」,「この情報はなぜいるのか」,「この箇所をもっと具体化してほしい」,「意味不明」,「この言葉ってどういう意味だっけ(→専門用語でなくても,人によっては聞き馴染みのないということがわかる)」,「ここら辺から読むの疲れた」など.
- 近い分野の場合,この点をもっと強く押し出したらどうか,というアドバイス.
- 書き手としては常識だと思っていても読み手によっては伝わらない可能性がある表現の指摘.
- 例えば,「プログラムの振る舞い」とか伝わらない
- 書き手の主観が強く入っていて,単なるお気持ち表明で具体情報に欠ける箇所の指摘.
2. 反省点
<今回の反省点>
LaTeXで書いていてフォーマットの変更がうまくできず,焦った.前もっていつでも使えるテンプレを何種類か用意しておく.LaTeXで書いていたこともありGrammaryを使いこなせなかった.
- 試験日とかぶっていたため,試験前日の16時くらいに提出する予定(本来は2週間ほど前に書類完成の予定だった...)が,結局締切当日の16時になってしまった.完成が遅かったせいでフィードバックをもらうのがギリギリだった..
- 反省点というカテゴリーではないが,重要な締め切りや仕事が複数重なることがあるので,本当に前もって早めに準備しておくのが良い...
- 先行研究として引いている文献の著者の方々が,社会的意義や応用などについてどのように書いているのか分析が不十分だった.
- 研究の社会的意義をまず第一に書いて,その上で自分の関心を書くというスタイル・流れにすると今回は良いと気づくのもギリギリだった(これがまとまってから一気に執筆が進んだ)
- 具体事例をその場で考えて書いた(普段から用意している方が簡便).いつの誰・どこのどのような事例かなどの情報を書く若干抽象度が高い文になった箇所がある.良い申請資料というのは,具体的な記述が豊富で,また,抽象度・具体度が書類全体を通して,ある程度均一なのだろう.普段から取り組んでいることの具体例を多く用意しておくといざという時にもパッと説明しやすい.
- 図を入れようか考えたが,考えるタイミングが遅く,準備があまりできてなかった上,入れられるそうでなかったため断念.普段から,いざという時にでもパッと使えるように用意する必要あり.
- 純然たる失敗:締切2日前の18時にパソコンが急に電源落ちて再起動もできず,冷や汗をかいた(なんとかなった💦).
- 反省というよりメモチックだが,ちなみに今回は,先行研究の引用に関する記述と,卒業後の進路に関する箇所の記述が最後まで残っていた.
<最善を尽くしたのにどのようなことが達成できなかったか>
- 準備する量が多すぎて,全ての項目が読みやすいわけではない.長すぎて読みにくい文や,回りくどい説明などあり,読みやすさの改善に時間を割く余裕がほとんどなかった.(それぞれ完成後に1回か2回くらいしか他人に読んでもらってない.自分でも3回?ほどしか見直せていない.でもほとんどの項目を誰かに一度は読んでもらえた.本当にご協力ありがとうございます.)
- 英語をネイティブに確認してもらえていない,例えばWeとIの使いわけとか一貫していなかったような(直前に翻訳したので気が回らなかった).
- 問題文の意図を理解するのが結構難しくて,ある程度書き終えた後に,これはそういう意味か!と気づくことがあった(例えば,研究の動機の質問は,本当の経緯というより,自分がその研究をするのに適していることと,その研究が実現可能であることを今までと関連づけて書くなど.)
- 必要な文字数を見誤っていた.枠いっぱいに書かなくても良さげで,必要十分な内容を書けば良いと気づけたのが遅かった(多めに書いていたのは今回はそんなに困らなかった)
- FBによると,私の英語は日本語の影響を受けて(?)冗長になっているみたい.自覚がなかった...
- 直前にプリントアウトした後にミスが発覚.
<参考までに今回(だけ)のアドバンテージ>
- この出願だけに専念する時間が十分に取れた(奇跡)
- 英語のスコアメイクが終わっていた.
- 活動圏内に郵便局があった.
- 研究に関する記述が多く,書く内容のことを授業の期末の時期に考えていた.さらに,週に一度この内容に関してディスカッションできていた.
- 以前部分的に取り組んで,全体の書類を考えたことがある,また,いくつかの項目は,書き終えていた.(実は,かつて提出を志してその大変さと自分の現状と受理との距離から断念しているが,以前中途半端でも取り組んだ経験が幸いした.その時点でできる範囲の全力を尽くしたのよかったのかもしれない)
- 過去問をもらえた.オンラインで相談に乗っていただいて,執筆途中で迷っていたことを相談できた.
- 推薦状をお願いしてすぐに強力なものを書いていただけた.
- 書類を見てくれる周囲の人が5人くらいいた.そのうちの一人はかなりの時間(合計10時間ほど?)をかけてくれた.また,分野が近めの人と,遠い人がそこそこバランスが取れていた.
- FBもらう相手と自分との時差がちょうど良かった.提出からFBまでの速度も含めてとても良いFBがもらえて,こう書いてはどうかという具体例も時に貰えた.
- 受理条件が自分の現状にかなり合致しており,取りに行く覚悟が決まっていた(その割には,ギリギリになってしまった)
- ここ1ヶ月ほど,普段以上に生活習慣が整っていた
3. 今後の書類作成に向けて
・一刻も早く取り組む
取り組み始める時期が全てである.一刻も早く(文字通り)取り組み始めよ.早くから取り組み始めることが”とても”大事である.早くから取り組み始めるには,早くから提出書類の存在を認識できていないといけない.早くから提出書類の存在を認識するには,日頃からアンテナを張り自分から能動的に情報を収集し続ける必要がある.早い人は,締切の3週間前には提出を完了している.
・初動について
出願する対象を認識できた”瞬間に”,気分が乗っていなくてもできることを即刻完了させる.例えば,予定に締切や取り組み始める時期を書き込んだり,最終的に提出しなくてはならない用紙を空白のままでもプリントアウトすることなど.目の届く範囲に提出する封筒を用意するのも良いだろう. (これは,取り組むことの総量を把握することにもつながる.)遠くに見える目標も日頃の積み重ねの延長にある.
・書類提出の全体像の把握
申請書の完成とは,実際に文書を書くことだけではない!その存在を認識することや,取り組もうと決断することなど多岐に渡り,文章執筆時間だけをスケジュールに入れているのでは満足のいく書類を完成することはできない.気持ちのノリ具合などに頼るのではなく,最初の方はやることがある程度決まっているので,上の表や第1節に書いた6ステップを参考に提出までのフローを確認し,システマチックに作業をこなす(かかりうる時間や,何から取り組むかなど上を参考にしてみよ).
・過去の事例の分析
過去の事例(広義)を参照できないのは,取り組む前に敗北していることを意味する.過去の事例と,読み手が何を望んでいるか分析することは大事で,これは意外と時間がかかる上,やらないと提出書類の質が格段に落ちる.取り組む対象を認識した時点で,過去の受賞者・受給者を調べ,出願者の出願時点での客観的準備状況や,支援者側の選択の傾向を確認し,必要に応じて気負いなどせず1人か2人先達に連絡を早く取ることが極めて重要.
・普段から意識する.準備する・アンテナを張ると良さげなこと
具体例を意識的に準備・収集,LaTeXのテンプレ作成,研究を視覚的に表現したものの用意,目前の活動の先に何を達成したいのか,その活動を自分は社会にどう繋げたいか,先行研究の研究者など他の方が社会的意義や応用をどのように書いているか,自分の研究のどこがどういうバックグラウンドの人にわかりにくいかを認識(そのためにも様々な人と交流も).
・文章を書くこと 文章を書くこと自体を楽しもう.文章を書くことはそれ自体として楽しいことであり,申請書類を書くことの目標は,結果だけでなく,自己の成長という途中プロセスにもある.少なくとも今回の書類では,地の人間力のようなものも見られていると感じた.まぁ切羽詰まるとそんな悠長なこと言ってられませんが(だから,なるべく早くに始めよう,という最初の言葉につながる).
・面接に関して
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